APtrikes125

APトライク125を買った 問題点と改善計画【APtrikes125】

2023年6月13日

雨に濡れない原付が欲しいと思っていろいろ考えてた矢先にTwitterで教えてもらったのがこのAPトライク125。

普通自動車免許で乗れちゃう(AT限定でも)

屋根のついたトゥクトゥクライクな見た目と、三人乗れるとこ、車検なしで年間維持費が1万以下ってとこですでに満点。

さらに車体はオールMADE IN CHINA でトラブルも多発するとのことでさらに加点。

と言うわけでこのAPtrikes125にカスタムという名の魔改造を施していく前に、納車直後に感じた改善すべき問題点をまとめていきたい。

命綱はバイク屋さん

APトライクは3輪車だけどエンジンはホンダの2輪車であるカブエンジンの丸パクリで、Zongshen(ゾンシェン)という中国の超でかいメーカーが作っている。(自称5大バイクメーカー)

少なくとも前半分はバイクに近い。と言うことで販売窓口はバイク屋さん。

ネットでも散見されるように、APトライクは存在自体がトラブルメイカーなので、なるべく近くでフレンドリーなバイク屋さんを見つけると良いと思う。取扱店→

自分は原付から400ccまで種類だけは色々乗ってきたけど、エンジンなんてろくにいじったことないし、車体パーツを見てもわからないものだらけのド素人。

特に大人になってからは塗装やちょっとしたパーツの交換くらいしかやってない。だから気軽に質問できるバイク屋さんは必須。

自分が買ったところは相談に行った時も小一時間APトライクの問題点とかについて詳しく教えてくれた。

「なにもしてないのに壊れました」的な事案にもしっかりお世話してくれそう。

価格とか税金とか維持費とか

本体税込475,200円

自賠責60ヶ月で14,200円

納車整備登録費用110,000円←ここはバイク屋次第

合計費用は599,400円

下級市民向けの中古車くらいの価格はするけど一応新車価格。


特筆すべきは車検がないところ。

年間の法定維持費は自動車税の3,600円のみ

維持費が安いのはおもちゃにとって非常に大切。

浮いた金はいじって遊ぶのに使えば良い。

運転した感想

まずシフト操作はクラッチなしの4速で、カブと同じロータリーミッション。+バックギア付き。

知らない人にとってはなんのこっちゃだけど、ミッションだけどクラッチ操作は無いからエンストしないし安心してってところ。

操作も手なのでバイク乗ったことない人も簡単。

排気量は125ccと二輪車で言えばピンクナンバーのクラスだけど重い分スピードは出ないので、加速も巡航速度も50ccの原付と大差ない。最高速度だけは70km/h以上伸びるらしい。

あと何故か法的には高速に乗れるんだけど、おもちゃでそんなことするのは無謀すぎ。


次に三輪車という乗り物の操作感。

道路って左右に向かって雨が流れるための勾配がついてるよね。

だから幅の狭いAPで左側を走ると車体が左に傾いてるのをすごく感じる。

そしてそのまま左に流されてしまう。そんな感覚を購入当初すごく感じた。

これはチャリなりバイクなり2輪車によく乗ってる人が感じやすいかもしれない。

2輪車は直進もカーブも全て体の重心でバランスを取ることになるので「ハンドルを切る」って感覚はほぼない。

ところがAPトライクはハンドルがバイクまんまなのに、体でバランスを取ることはできない。

左に流れる→体を右に傾ける→お構いなしに左に流れていく→やばい

最初こうなった。

要するにハンドル操作だけでバランスをとる必要があるんだけど、2輪車のハンドルをグイッと切るという経験自体がないので、ものすっごく抵抗があった。

右折の時なんかは、最初から左に傾いてるのに遠心力でさらに左に傾くので吹っ飛ぶんじゃないかと思ったりする。

今のところ原付や車の方が遥かに早くスムーズに曲がれる。

まあ2輪も4輪も全く違う操作感の乗り物だし、3輪も全く違う乗り物としてこれから慣れていけば良いと思う。

車でもバイクでもない謎の乗り物という新しさに惹かれたわけだし。

ウインカー音がうるさい

曲がるぞ、曲がるぞ、俺が曲がるぞ。

APトライクのウインカー音はめっちゃ主張が強い。

聞き慣れたカッチ カッチ音じゃなくて、盗難防止ブザーにも感じられるピーピー音なので、深夜に住宅街で鳴らすと意図せず警察を召喚する可能性がある。

スクランブル交差点でウインカーを出しながら止まっていると、ただでさえ目立つ車体がさらに注目の的なので、スマホ向けられたらポーズを決める用意が必要。


こうなるとウインカー出したくないバイアスがかかるので、道路交通法を守るための弊害となる恐れがある。

ただ、この問題はウインカーリレーのブザーに繋がってる線をプチっとするだけで解決することができる。

音がなくなることについて、法的には問題ないけどウインカーの消し忘れを誘発してしまうので、カチカチ音のウインカーリレーに交換するのがよい。

これに関しては納車翌日にやったので、手っ取り早く無音にする方法と、カチカチリレーに交換する方法を別記事でまとめようと思う。

バックブザーもうるさい

バックブザーも同様の爆音なので安全すぎて困る。

この音を切るのはウインカーよりもっと簡単で、ナンバーの裏あたりにあるホーンにつながってるカプラーを抜くだけでよい。

いつでも元に戻せるので気が楽かも。

ただし、こちらも法的問題はないけど、バックギアに入ってることを自分で認識できなくなるので多少の音はあった方が良いと思う。

前に進もうとしたら後ろに進むとかいうセルフドッキリをかますことがある。

だからこれについては音を下げる程度でいいかもね。

60年代の乗り心地

60年代を生きたことはないけど、黎明期の国産車はなかなか過激だったらしい。

APトライクはまさにそんな感じかもしれない。

自動車系は産業ロボットが活躍してるフィールドだと思うけど、車両全体に手加工の痕跡がめっちゃ残ってる、溶接、穴あけ、カウルの切り抜き部分とかどれも人間がやってる感じでハンドメイド感がすごい。

微妙な道路の凹凸も真正面から受け止め、運転手のストレスだけではなく車体のHPゲージもどんどん削られていくのが見える。


全体的な車体(カウル)の軋みもそうだけど、まずはサスペンションとタイヤが路面の攻撃を受け流せていないことが問題だと思う。

バイク屋さんもサス固すぎるって言ってたし。

心地だけの話でもなくて、ハンドリングとか走行性能にも関わるので優先的にやりたいところ。


と言うわけでまずはリアサスペンションの交換をやってみようと思う。

従来の愛車であるホンダのトゥデイ(原付)に乗ってみると、APが奥歯ガタガタ言わされる家の近くの下り坂もポヨンポヨンに受け流す。

段差は認識できるがストレスは全くない。


リアサスの交換なんて当然やったことないけど、インターネットの力を借りればサスペンションのメカニズム、調整機構、脱着の方法も全てわかるはず。

と言うわけで色々調べた結果、基本的なプリロード調整(バネの硬さ)に加え、減衰力(ダンパーの戻り具合)を伸び方向に調整できる機能の備わったものを買った。

トクトヨの340mm。もちろん中国製。

RFYと銘の入ったリザーブタンク付きの使ってる人が多いけど、あちらは減衰調整ができない。するかどうかは置いといて機能はあるだけいいと思った。

楽天スーパーセールでポイント還元含み9,000円台で買ったけど多分今は14,000円くらいする。

いざ取り付けたらこの下に記事をはる。

サイドミラーが自由すぎる

とりあえず付けときましたから。と言わんばかりのサイドミラーは車体の振動をうけてブルンブルンに動き回る。

まあ動き回ると言っても、震えるだけで明後日の方向を向くというほどじゃあない。ただし長時間乗ると少しずつずれていく。

ブルブルで見にくいけど左右から車が来てるとかは十分認識できるので、APジョークの1つとして残してもいいかもしれない。

でも保安部品に厳しい自分はモノを交換しようと思う。

基本的にポン付けできるものは少ないので多少の加工を要するのと、ポン付けできそうでも曲面ミラーじゃないものもあるので注意。

自分はデイトナのバイク用ミラーをとりあえず片方買ってみた。

レトロ感のあるAPトライクは丸メッキミラーが似合いそう。

と言うわけでほぼファッションだけど、うまいこと付けば左右つけて記事にしたい。

収納なさすぎ

APトライクは後ろに折り畳み式の荷受けキャリアがついているのでクーラーボックスみたいな形状ものは運びやすい。

で「収納能力は以上です」という舐め具合。

ダッシュボード的な部分には申し訳程度に凹みがあるけど、ここに置いたものは走れば自動で飛んで行く仕様。

左にはドリンクホルダー作ろうとしたんやけどなんか無理があったからやめた、って感じの凹み。

スマホ一つ安全に置ける場所がないというのはかなりのストレス。

と言うわけで新しく備えたいものは。

  • シート下収納
  • 後部座席にカバンを置きポンできる装置
  • ドリンクホルダー
  • スマホナビホルダー
  • 書類的なものを封印する場所
  • 運転中に雑多な小物を突っ込んで置けるグローブボックス

この1~5は既製品のポン付けや100均グッズを仕込むだけでめちゃくちゃ便利になる。

アイデアだけでなんとかできて、誰でも真似できると思うので、早めに別記事をまとめたい。

6については木工で気合の入ったものを作ろうと思ってるのでそれはまた別記事で。

メーター周りのランプが見えない

メーター周りのランプ類は日中乗ると全く見えなくなる。

シフトの表示もここ。

普通のバイクもニュートラル以外の表示はないものが多いのでそこまで問題はないように思えるけど、APトライクはニュートラルを「0」と表示するので、それすら見えないのは結構不便。

と言うわけでここにバイザーをつけてやるといいと思う。

一番簡単なのはホームセンターで黒系のエンビシートなんか買って来て両面で貼れば良さそう。

最終的には木工でやろうかとも思うけど、とりあえずそうするかな。

ゴムパーツ劣化しすぎ

新車だけど歴史を感じる。購入時点で劣化度50%くらいに見える。

場所によっては80%くらい。

こういう素材ってグレードがあると思うんだけど、とことん最底辺のものを使ってると思う。


ぱっと見で問題になりそうなところは電装パーツをぶら下げているゴム。

とくにCDI(点火を制御するなにか)とウインカーリレーはゴムバンド1つだけで固定されているので、ゴムが死ねば配線だけでブラブラすることになる。

バイク屋さんが言ってたけど、CDIが飛んでいってエンジンかからなくなったお客さんがいるらしい。

納車後早速確認してみたけど、ゴムバンドにビニテを巻いて補強していた。もしかしたらバイク屋さんが対策としてやってくれていたのかも。


とりあえずおまじない程度だけど、パッと気になる部分、塗りやすい部分にラバープロテクタントを塗っておいた。(ワイパーには塗っちゃダメ)

ワイパーともよく言われているけど変えちゃった方が早いと思う。

給油口のゴムも劣化するらしいけど、そのへんは問題が出てからやっていくかな。

シフトレバーの根本やばそう

シフトレバーは左手で操作できる位置に来てるんだけど、元々バイクのエンジンとして足で操作するようにできているものを無理やり伸ばしてきたって感じ。

だからレバーの頭がブルンブルンするし、ギアチェンジするたびにエンジンの付け根付近にめっちゃ負荷が掛かってる気がする。

ここにはオイルシールがあって、掻き回されることでエンジンの寿命やAPトライクお得意のオイル漏れにもつながりそうなのでちょっと気になる。

これを簡単な方法でうまいことクリアしてる人の動画があったので紹介しておく。

もうちょっと調べるとまさにその対策パーツも販売されていた。ちょっと高いのでアホらしいかもしれないけどかなりがっちり止まりそう。

自分的にはシャフトブラケットを木で作って真鍮ネジで締めてもいける&カッコ良さげなんじゃない?と思ってるところ。

作ったら紹介する。

左手が激務

左手でシフトチェンジするにはハンドルから手を離さないといけないのに、リアブレーキもハンドルにある。

本来カブは操作に左手を一切使わなくていいように設計されているのに、APはその真逆で左手の仕事が多い。

ギアを下げながら減速したい時はリアブレーキが掛けられないのでフロントブレーキ頼みになりがち。

カブならばリアブレーキは右足、シフトチェンジは左足と割り振られているので、せめてどちらかを足に任せたいところで、できればハンドルから手を離さずに済ませたい。

なのでギアチェンジを左足に引き継ぎたいけど、カブのシフトペダルを無理やりつけても自分の足の関節をカスタムしないと多分無理。

と言うわけでフットブレーキKITは販売されている。

これを装備すればリアブレーキは存分に使えるようになるけど、4万円もするので流石に手が出ない。

今のところは。。

猫が住む

APトライクは走っている時は地獄のような快適性だけど、止まっていればはLCC並みの快適性がある。

だから止めている時は運転席にも後部座席にも猫が住んでいる(不法)。朝乗ろうとすると猫の毛まみれ。

シートを破ったりゲロやウンコぶちまけたりしなければ許してやろうと思うけど、猫アレルギーガチ勢としてはおしゃれな猫毛排除ブラシを早急に手配する必要がある。

APトライク125はポンコツなところが可愛い

と言うわけでAPトライクはAmazonで売られていたら☆1が並び立つクソ車両なんだけど、クソに金を出して喜ぶ人って結構いるのでWin-Winの関係を結べる人も多いと思う。

人間も道具も完璧超人よりもポンコツの方がなんかかわいい。

今後、ある程度の実用レベルを満たしたら、このうんこに色を塗って遊びたい。

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