お金が欲しいな 雑記

本当にあった暗黒企業【やりがいを刈り奪る形をしてる】

2021年2月13日

僕はリーマンショック直前の2000年代後半に日本社会にデビューした。

ちょうどブラック企業という言葉が生まれ、瞬く間に世間に広まったのもこの時代だ。

経験者はわかると思うが、デザイナーやら、クリエイティブ系の職種は拘束時間がヤバかった。

この記事は、80年代生まれの人が"クスッと笑える"90年代生まれの人が"ドン引きする"しょうもない読み物として見て欲しい。

労働環境が一番ヤバかったのは70年代かもしれないが、生まれてないので解らない。

当時、0を90にする徹夜もあったが、90を91にするクソみたいな徹夜もあった。

2021年、日本は1nmずつ先進国になろうとしている。そう思う。そう願う。

効率的にやりがいを搾取するしくみ

22才、新卒の僕は眠たい研修をこなしながら、のびのびと数ヶ月を過ごした。

キラキラを忘れたく無い僕たちは、週末が来るたびに鳥貴族で理想を語らい、呑み、食い、吐いた。

ストラテジックプランニングがーとか言ってた。(噛んでた)

僕が勤めていたのは店舗やコマーシャルスペースの設計施工を行う会社で、社内の職種は大きく分けて、営業系とクリエイティブ系に分かれていた。

今考えれば両者の欲しがってるものは大きく異なっていた。

地獄の先は地獄

これはクリエイティブ関連の職につくものの多くが抱えていた病だ。

地獄の先には美しい未来があると考えるが、

そんなものはない

しかし、「やりがいが食いてえ」と地獄を果敢に掘り進めるので、次の地獄にたどり着く。

地獄の次は地獄だということは、六道輪廻のきほんの

この「やりがい」で稼働するエンジンはコンセプトから見直す必要があるはずだが、我ら闇の組織はそれを許さない。

報酬をねだる営業職、仕事をねだるクリエイティブ職

半年もすれば、新卒たちも仕事を与えられ、職務の只中にあった。

そのころから鳥貴族にはなかなか行かなくなった。

同期の営業から、

「とりき(鳥貴族)行こや」

と誘われても

「プレゼンの資料作ってるから」(恍惚)

といって断ってた。

次の地獄を見たいから。

この記憶が、去年プレイした「ゴースト・オブ・ツシマ」というPS4のゲームの敵役が、武士に言い放った名言と重なる。

「誉でも食ってろ」

営業職として舞い戻って言ってやりたい。

「やりがいでも食ってろ」

俺はとりきでセセリ食ってくる

産学連携マインドコントロール

考えてみれば大学の時から、

「デザイナーは忙しい。家に帰れない。でもやりがいがある。」

そんなマインドコントロールを受けていた。

素直なぼくは、「うわあデザイナーかっこええやん」と思った。

美大の偏差値は低いからね、しゃあないよね。

憧れの先輩像が致命的におかしい

会社に24時間駐在してるよな先輩がいて、病気のジョニーデップみたいな顔をしていた。

キラキラした僕らはその先輩に憧れていた、なぜならやりがいが主食だから。

いまだに激務に追われる先輩を演じようとする同年代がいる。

自分たちが新卒の時、オラついた上司が猿に見えたはずだ。

若手が逃げるからいますぐやめろ。

今日徹夜?じゃあ一杯やってく?

大阪の通勤圏は東京同様かなり広い。

23時半を超える残業は漏れなく社中泊となる。

しかし休み前の夜は余裕に溢れていた「徹夜が怖く無い。」

「今日泊まりやわ」
「まじ、ちょっと飲みに行こや」
「いいね」

22時ごろから鳥貴族して、24時までに会社に戻る。

爆音で音楽をかけ、明るくなる前に仕事を終え、始発で帰宅する。

早く終わればアメ村のクラブに乗り込む。

ぶっちゃけた話、結構充実していた。

営業のフロアには"ワークライフバランス"のポスター

この時代は、労働に対する価値観が、大きく変わりはじめた頃だと思われる。

ワークライフバランスだの、ダイバーシティだの、そんな掛け声が聞こえ始めていた。

早く帰れ、と口先で申し上げてくれる上司は確かにいた。

日本が先進国を目指し始めた頃だと思う。

ただしクリエイティブのフロアにはこんなポスターはなかった。

やりがいが食えなくなると死ぬからね。

非効率とかいう闇を礼賛する精神主義社会

無茶する阿呆は美しい、見習おう、そのような人になろうと言われてきた。

今だに定められた勤務時間すら守れない、守る気がない、会社や社員は多い。

そもそも労働時間が法的根拠に基づく取り決めだという認識がほとんどないんじゃないか。

違法な残業を認める者も、行う者も法に犯す行為だと全く認識していない。挙げ句の果てには法を守ろうと声を上げるものを集団で叩きのめし、黙らせる。

日本には企業の皮を被った犯罪組織が非常に多い。

仕事のせいでデートに遅れてくるような男を信用してはいけない。(女も)

ここからは少し横暴な仮説だけど、この問題は非効率精神がなくなればすぐに改善されると言う話ではないと思う。

このマインドは仕事を早くこなす為の「工夫そのもの」を奪う。

数十年に渡りこの環境に汚染されてきた人間がある日突然、仕事が早くなったりはしないだろ。

だから、ある日突然残業をやめて、契約で定められた業務時間内に仕事を完遂しようと言ってもそれができない。

その能力が育っていない、備わっていない、どんな能力でも磨くには一定の時間がかかるのは当然。

僕は日本人は仕事が遅いと思う。特に協調性が高く、和を重んじる人ほどに。

この生産性の低さはGDPで現れてる。

移民の日本人がよく働くと言うイメージは、単純に足りないスキルを時間でカバーしていたに過ぎないんじゃないか。

もちろん現地の労働の価値観を理解して、効率化の工夫を積み重ね(時間的に)よく働くという性質も相まって最強の労働者になり、財産を築いていった人も多いんだろうけど。

やりがいを搾取されない為のまとめ

  1. 苦労すれば大成するなんて甘い話はない、地獄と現世の区別がつかなくなるので、早く抜け出す方がいい。
  2. クリエイティブ系は手に職と客をつければ、なんやかんやで将来食いっぱぐれにくい。
  3. 拘束時間よりに苦しいものはたくさんあると知れ(肉体的苦痛)(精神的苦痛)。
  4. 労働者するなら絶対に海外も視野に入れるべき。
  5. やりがいは悪魔の実。ダメ絶対。

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