オススメ 電動工具 使い方 考え方

応用技術【トリマーで何ができる?その1】

2021年2月14日

「トリマを買ったけど、全然使わないんだけど。」
「溝が切れる、面取りができる、それで?」

いやーめっちゃわかる、わかるよ、トリマをただの文鎮だと思ってる人が多い。だからこそ伝えたい。

トリマーは木工DIYのレベルを、一気に引き上げる革命的工具なのに、勿体なさすぎる。(反革命分子か?)

この記事では以下の解説をする。

  • 実際どんなものが作れるのか。
  • ディテールについて。
  • 本当は「トリマ」という。

複数回かけて、めちゃめちゃ詳しく解説したい。

トリマーがあれば、技術を超えたディテールを生み出せる

ほとんどの人が、トリマーの基本技能について、それがどうしたって感じだと思う。

ゆるせなぃ。

どんな応用ができるのか、実例を持って解説したい。

溝切りの応用でできること。

時計の盤面が彫れる。

これについては特殊な道具は必要ない、工程もなんとなくわかると思う。

これだけだと野暮ったくDIY感がすごい


まず菱形を3つ集めてボンドで接着した六角形を用意。
もちろんこれだけだと、とてもDIY感がある。

しかしここにストレートビットで溝を掘っていくだけで、時計としての機能とディテールが生まれ、造形としても洗練された形になる。

トリマーすげえ。

溝だけで一気に作品感が出る
時計の盤面加工
・ストレートビット(推奨はエンドミル)6mm
・直線定規

ちなみに僕は全力で、超硬エンドミルをおすすめする。
正直、6mm以下の溝切りではストレートビットは一切役に立たないし、捨てていい。

エンドミルは軽金属も加工可能な、いわゆる「CNCルータ」で使用されるもので、
広葉樹もバターのように削ってくれる。

なぜかプロの人も結構知らない。
しかも国産のストレートビットより安い。
なんでやねん。

時計の背面が彫れる。

この加工は少しジグがいる。
鍵穴のような加工は知らない人も多いかも知れない。

キーホールビットは知らない人が多い

四角いのは時計を回す機械をセットする穴だ。
詳しくは次回説明したいが、この加工は簡単なジグが必要になる。
が「説明されなくてもわかる」という人が多いかも知れない。

キーホールビットは知らない人が多いだろう。
時計など、壁のネジなのに引っ掛けるために便利だ。
余計な金物がなくて済む。

僕は初めて知ったとき、簡単すぎてびびった。

時計ムーブメント用の座堀り
・ストレートビット15〜16mm
・正方形ジグ

鍵穴型の座堀り
・キーホールビット
・直線定規

ちなみに、下には大日商という国産ブランドも貼っているが、トリマービットに関しては
海外の怪しい製品で十分だと思う。

なんせ値段が違いすぎる。
金物屋さんで研いでもらえるが、サイズが変わってしまうのと、研ぎ代で新品が買える。
あれ?意味なくない?

※自分のトリマーにあった6.35mmのコレットチャックを買っておこう。

面取りの応用でできること。

ディテールを作れる。

これは見たまんまだなあ。

面取りの角度でも印象が違う。
※大きいボーズ面はルーターも使っている。
※大きいボーズ面はルーターも使っている。
※大きいボーズ面はルーターも使っている。

例えばテーブルの天板1つとっても、面取りの入れ方で全然シャープさが違う。
チェストもは、全ての角の面取り寸法を変えている。

これは、カチッとしたディテールが簡単に作れるという話。
ペーパーで丸めただけの角からすれば、格段にレベルアップする。
家具屋に行って研究しよう。(迷惑にならないように)

使ったもの
・ボーズ面ビット各種
・面取りビット各種

※自分のトリマーにあった6.35mmのコレットチャックを買っておこう。

溝切りと面取りの合わせ技でできること。

曲面が美しい時計の盤面が彫れる。

これは、普段トリマーを使わない人だと、ぱっと見どうやったか分からないかも知れない。

でもよく見ればわかると思う。型やジグがなくても作れる。

まず丸い円盤を用意する。

持ってる道具によっては難しいかも知れないが、ジグソーと1.5万円のディスクサンダーだけでできる。

時刻溝を12本彫る。

外周にボーズ面をかける。

それだけ!

トリマー加工する前はただの円盤なので、結構劇的な変化だと思う。

使ったもの
・ストレートビット(推奨はエンドミル)6mm
・直線定規
・ボーズ面ビット

おまけ

僕的に渾身のデザインだった「ミカンっぽい時計」
必死こいて考えたけど、掘った底が綺麗に仕上がらなくて、売るのは断念した。

クリーマで売ろうと企んだ

トリマの活用には作り方のイメージが重要

トリマーの応用について述べてきたが、どれも知ってしまえば難しくない。

一番大切なのは、作りたいイメージを実現するために、応用技術を考え出せることだ。
これについて僕は、下のような感じで勉強してるような気がする。

  1. イケてる家具をたくさん見る。
  2. どうやって作ったか考える、調べる。
  3. わかる。
  4. (真似して作る。)

これを繰り返せば、新しい技法のストックを増やし、新しい工具や機械の存在を知ることができる。
比較対象をたくさん知ることで、自分の中のセンスも磨かれる。

僕はネット情報派だが、本を読んだりするのもいいのかも知れない。

最後に僕が出会った最高のトリマーを紹介しておく。

いつかこれを3つ持つのが夢

次回はもう1つ難易度を上げた応用事例を紹介したい。

【2021.12更新】倣い(ならい)加工というコピペ技術【トリマーで何ができる?その2】

ここではトリマーの超重要技術である「倣い加工(ならいかこう)」について説明してみようと思う。その1では、基本技能に近い例を紹介した。ちょっと ...

続きを見る

そのた様々な電動工具の選び方とおすすめ機種を解説した記事

【まとめ】DIY電動工具の選び方徹底解説&おすすめ品・マキタ・ハイコーキ・リョービetc.

木工DIYにハマったなら道具を増やすことに執心すべきだと思う。 有史以来、新しいモノの前には新しい道具があった。DIYにおいても新しい道具に ...

続きを見る

-オススメ, 電動工具, 使い方, 考え方