電動工具 考え方

初めてのDIYでオススメできる電動工具【インパクト・ドリルドライバー・丸ノコ】【2022年版】

当ブログには似たような記事がいくつかあるけど、最近の電動工具市場は急速にDIY需要を狙い撃ちにしてきているため「めっちゃええやん!」と思えるものがどんどん増えてくる。

IKEAの家具組み立てから始める、超ライトDIYにも対応した記事を書いてみる。

僕は20代前半の時、工具には1万円も出せなかった。その気持ちを忘れずに書いてみたい。

プロ用のバッテリ共用について検討するレベルは対象としていない。

インパクトドライバー&ドリルドライバー

基本的にどちらも先っぽのビットを交換することで「ネジを締める」「穴を開ける」などの作業ができる。

DIYerが間違いなく一番使う道具。

この2種類の違いを解説すると長くなるので興味がある人はこちらの記事を見て欲しいけど、やっぱり初心者にはインパクトドライバーの方が扱いやすいと思う

扱いに慣れない初心者は、ネジを締める時にビットがズレて空転したりで全然うまく締められないといった感じになりがち。そんな姿を散々見てきた。

インパクトは先っぽに遊びがあるせいかフィットしやすいのと、インパクト機能がネジとビットをしっかり繋ぎ止めてくれるので失敗しにくい。

トルクも全然違うし、なにかものを作ろうと思うなら作業効率から見ても絶対インパクト。


ただし、IKEAの家具を組み立てるだけならトルク、つまり力の強さを調整できるドリルドライバーの方がいいかもしれない。

あとマンションに住んでて、インパクトのバリバリ音が許されない人もドリルドライバーが選択肢に入る。


ちなみにこのタイプの道具はコードレスであることが絶対。コード付きのAC機なんて骨董品。

インパクトドライバー(アイリスオーヤマ)10.8V

今入門機として圧倒的なコスパを誇るのがアイリスオーヤマ。

2022年9月現在、10.8Vバッテリ1つセットでなんと6,200円。

締付けトルク80N·mというのはプロモデルと比較すれば低いけど、DIYにおけるほぼ全ての作業ができると言っていい。

元々DIYでも14.4Vは欲しいと思ってたけど、ホームセンターで試用してみたらめっちゃ軽いし、ツーバイ材に余裕でビス留めできるし十分すぎる性能を感じることができた。

自分が初めて買ったのは遥かに貧弱なドリルドライバーだったけど素晴らしい革命をもたらしてくれた。それより圧倒的に高いスペックがこの金額なんだから本当に素晴らしいと思う。

ここで少しバッテリの電圧とか容量の考え方を書いてみようと思う。

バッテリの電圧と容量

10.8VのVとは電圧の事だけど3.6-7.2-10.8-14.4-18-36Vといった感じで存在する。

電圧はパワー(仕事率)と直結するわけではないけど、高いほどモーターの発熱を抑えることができるので結果的に強いモーターを回しやすい。なので結果的に電圧はパワーの目安になる。

プロ用インパクトの目安としては、一昔前は14.4V、最近は18Vや36Vなどが主流で、速度やトルクに関わってくる。

インパクトにおけるパワーとは、できることが増えると言うよりも、作業スピードが上がり、効率があがるという意味合いの方が強い。

1.5Ahとか3.0Ahとか書かれているのがバッテリの容量。

単純にこれが高ければ電池が長持ちするという認識でOK。

(正確にはAhは容量を表してるわけではない。例えば18V-6.0Ahのバッテリと36V-3.0Ahのバッテリはトータルの仕事量を表すWhに直すと同じになる。つまり両者の容量は同じ。)

適したバッテリとは

電圧と容量は高いほどいいのか?そうとは言えないんじゃないか。

単純に重量と価格も高くなってしまうから。

自分の手元にある14.4Vのインパクトは1.3kg、18Vのインパクトとは1.5kg(バッテリ含む)。はっきりいって前者の方が使いやすい。なんならもっと軽くなるならパワーが下がってもいいと思える。

パワーと容量はスピードが求められ、充電することができない「現場」的な環境下で活躍するものだと思っている。

電気の通った自宅で、工期や納期に追われない趣味のDIYをするなら、ハイパワーと高容量は生かしきれず文字通り重荷になることもある。マジで。

(プロ用はスペックに表れないレスポンス性能などあらゆる面で優れているけど、本気の趣味にしない限りコスト的にはちょっとありえない)

実際ペンドラと呼ばれる7.2Vの小型貧弱なインパクトも、その携帯性と低めのトルクから電気やさんを中心に現場で活躍している。

あることの重要性

僕が初めて買った電動工具は4,000円くらいのコーナンオリジナルのドリルドライバーだった。ニカドバッテリでトルク10Nmもなかったと思うけど、その貧弱なモーターであってもやりたかったことは全部実現できた。

当時のそれと比べればアイリスオーヤマのインパクトは性能もずば抜けている。

棚でもテーブルでも作れないものはなくなるので、沼に入るチケットとして6,000円は安すぎると思う。アイリスオーヤマはすごい。

インパクトドライバー(ハイコーキ)14.4V

ちなみに上記のアイリスオーヤマ製品にはバッテリが2つついてるモデルもあるんだけど9000円程度するため、そうなるとメジャーメーカーであるハイコーキから同じバッテリ2個付きで10800円程度の14.4Vモデルが存在するので、本体性能から見てもそちらに軍配があがる。

トルクはアイリス80N·mに対して140N·mで、回転速度も2,000に対して2,600min-1と段違い。

バッテリ容量は少ないけど、2つあるので室内で充電しながら使うなら十分だと思うし、バッテリ一つでもネジの長さにもよるけど100〜500本くらいは余裕で打てると思う。

家具作りメインで使うならこれ以上を求める必要は無いかもしれない。

(18Vモデルについては??最後の項目参照)

丸ノコ

木材のカットはホームセンターで十分。と言えなくなったらやっぱり電動丸ノコが欲しくなる。

丸ノコは木材をまっすぐに切ることができる道具で、間違いなく手持ちのノコギリより早く綺麗に切ることができる。

ただし非常に危険な道具なので、もし買ったなら安全な使い方をしっかり把握してから使うことをお勧めしたい。

ハイコーキFC6MA3

あまりにコスパが良い究極のDIY丸ノコ。

コードレスではないけど集塵システム、アルミベース、欲しい機能をてんこ盛りに備えて9,000円台で手に入る。

このブログを始めた時からこいつは第一選択丸ノコだったけど、現在では考え方次第では他のものも視野に入る。

丸ノコを選択する基準となる要素について書いていく。

刃の大きさ

丸ノコの刃の直径は大まかに125、147、165、190mmといった感じに分けられる。

先に挙げたハイコーキのものは165mmでこれが最も一般的と言えるサイズだと思う。替え刃も種類が多く価格も安い。

刃の大きさは大きくなれば切れる深さも大きくなり、直進安定性も高まる。

だから大きいほどいいんじゃないか。そう思って自分が初めて買った丸鋸は190mmだったけどこれが飛んだ間違いだった。

それに気づいたのは人の丸ノコを借りた時。

これ人のやつなのにめっちゃ使いやすいやんか。

初めて自分の丸ノコがデカすぎて使いにくいことに気づいた。

その後ハイコーキ(日立)の147mm(145mm)を買ったけど取り回しが良くて本当に使いやすかった。

今の主力はマキタ18V充電式の165mmだけど、本当はもっと小さいやつが欲しい。

市場では147mmという中途半端なサイズは人気がなく、125mmサイズのものが充実している。

というわけで丸ノコはデカければいいというものではない。

小柄な人なんかは特に125mmサイズを選ぶメリットも大きいと思う。

細かいところ

丸ノコのベースにはアルミと鉄板と2種類があって、アルミの方が狂いにくく精度が高いとされるため、ハイエンドはほぼ全てアルミだ。

さらに集塵機能、これは集塵機を使う時に必要になるけど、集塵機を持っていなくても切り屑をある程度排出口に誘導するようになっているので、別売りのバッグをつけるだけでも多少はマシになる。気休め程度だけど。

上にあげたハイコーキはこれを全て兼ね備えてる非常に稀有な丸ノコだ。

一つケチをつけるならコードレスではないことくらいか。

アイリスオーヤマ 10.8V丸ノコ

そこでコードレス、バッテリが1個付いて10,000円ちょいを実現したのがこいつ。

正直言って触った感想はおもちゃみたいだった。

でもバッテリ式の丸ノコがこの価格で買えるというのは本当にすごい。

ベースはアルミでなく鉄板だけど集塵接続口はついている。

刃の大きさは125mmとなっており、これは10.8Vというバッテリの性能の限界とも言える。

まあ正確な加工は間違いなくハイコーキFC6MA3の方が優れると思うけど、取り回し性能は間違いなくこちらが上だと思う。

同じくアイリスオーヤマの10.8Vインパクトを選んだ人ならもちろんバッテリを共有することもできる。

インパクトと丸ノコをセットで考えるとハイコーキ18Vという選択も

ここからはDIY入門者と言えども趣味にもう少しお金が出せる人に向けて書きたい。

ちょっと前にハイコーキはDIY向けに18V充電式の丸ノコを発売した。

FC6MA3と同水準のスペックを持ちながら、本体単独で12,800円というお値打ちっぷり。

もっと早く出してくれていたら自分もハイコーキ18Vにも手を出したと思う。

こうなるともうインパクトも最初から18Vのバッテリ2個付きにして、まとめて買ってしまえばいいんじゃない?ってなる。

まさにそれはハイコーキの戦略だったみたいで、見事に抱き合わせ販売されている。

18Vバッテリの容量2.0Ahは、インパクトより消耗の早い丸ノコで使うと考えた場合、決して十分と言えないけど2つあるならDIYならなんとかなってしまうだろう。

そしてハイコーキの18Vバッテリは他の上位モデルでも共用が可能なので、ハイコーキの工具を使っていくなら腐ることはない。

価格は26,000円〜30,000円程度になるけど、長期的にDIYをやっていくつもりがあるならあまりにも安い、最強の買い物と言えるかもしれない。

ちなみに18Vのインパクトは「高トルクタイプ」と「コンパクトタイプ」の2種類あって本当に頭を悩ませてくれる。

自分ならどうするかというと、安い方を買うと思う。

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