コロナ禍で飲食店が軒並み8時や9時に閉まるのを憂うと見せかけて、ここぞとばかりに5時から飲みにいく日々にももう疲れただろう。
じゃあ家を飲み屋にしちまえばいいんだよ、そうだろ?(どうだろう?)
飲み屋といえば串カツ屋だ。(どうだろう?)
もちろん家でだってできる。さあ Do it yourself の精神だ。
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串カツはクリエイティブな料理

大阪出身の僕に言わせてみれば、新世界の「だるま」なんて、ミーハー観光客しか訪れないただの観光地であって、行列に並ぶ趣味でもなければ行く価値はない。ハッ!
串カツはそんな軽薄な存在ではない。串カツはドラマ、串カツは物語、そう「串家物語」。
本物の大阪人はイオンの串家物語に行く。(大嘘)

ご存知の人もいるかも知れないが、串家物語は客が好きなネタをショーケースからとって、席で揚げて食べるという非常にクリエイティブな形式をとっている。
油の中で日夜行われる市民たちの創作活動は、さながら串のワークショップといったところか。
串家物語はDIYの精神を伝えてくれる。マジで楽しい。
ちなみに大阪育ちの僕が初めて行った串カツ屋は、九州の秘境、佐賀の店だった。
大阪で串カツを食ったのは25歳を超えてからという、串に選ばれしものだ。
串カツ三大元素と調理手順
まず初めにお伝えしたいのは、串カツの骨子たる材料、いわゆる3大元素だ。その内訳は下記の通り。

- 薄力粉 - 骨格
- とき卵 - 筋肉
- パン粉 - 外皮
この三大元素は一般的なスーパーでも手に入るので安心してほしい。
ちなみに順番を書いてあるが、これらはネタにつける順番であって間違えることは許されない、神の配列だ。(何人かは許されざる者となる)
入れる器はなんでもいい、2人くらいでやるなら小鉢程度で、大人数なら茶碗で2セットくらい用意してもいいだろう。
調理手順
ネタを上の通りの順番でまぶしていってフライヤーに投げ込むだけ。(写真だと左から順)
いい感じの色になったらソースに突っ込んで食べる。うまい。

串カツのネタ(材料)
串カツはクリエイティブな料理なので、ネタはなんだっていい。
注意すべきことが一点 それは大きさ。
串カツは一口で食べるのが一番うまい(と思う)。
材料をカットする際には、160℃の衣を纏った作品を、本当に一口で頬張れるのかと自問自答しなければならない。
自分の口のデカさと粘膜の強さに自信がある輩が多いようで、初心者はやたらと大きく切りがちだが、揚げたあと「おるるっ」とか言いながら吹き出すことになる。

大きさはせいぜい2センチ角程度。

こんな感じで盛り付けてみた。盛り付け方は自由。
必須のネタ
最低限用意すべきは下の5つだ。
牛肉
串カツ屋のメニューで「串カツ」と表記されるのがこの牛肉だ。まさに主人公。串に選ばれしもの。
おすすめはシチュー用などの赤身ブロック肉などだ。
金ならいくらでもあるからって霜降りを揚げるとヤバいから気をつけろ。
エビ
エビフライは美味い、だから串に刺さったエビフライを作ろう。
鳥肉
唐揚げにしても天ぷらにしてもうまい鶏肉を、串カツにするのは当たり前のこと。胸肉でももも肉でも美味いからなんでもいい。
余談だけど手羽先をバカ食いしてる時、一人当たり年間で何羽の鶏を食ってるのか気になったりする。
ヤングコーン
意外かも知れないが、ヤングコーンのうまさに気づいていない人が多い。
串カツとの相性の良さに気づいてほしい。そのうちキマってくるはず。
うずら
油とソースで消化器官を攻め立てる串カツの中では異彩を放つチルネタ。
あなたの創作活動に滑らかでクリーミーな優しさをもたらしてくれるだろう。
ニンニク1きれ
ニンニクを一片づつ串にさしておくことで、あなたの可能性は大きく広がる。
串カツだからといって、素揚げが許されないわけではないのだ。
ソースではなく塩をかけて食ってもいいのだ。
場を荒らす禁断のネタ
使ってはいけないわけではない、狙って現場を荒らすためには欠かせないネタ。
ミニトマト
一言でいうと時限爆弾。
美味いんだけどマジで危ないので蓋を用意しておこう。口の中もヤバいから唾液の用意を忘れるな。
串カツのネタにおいて水分は火薬。これ基本。
チーズ
戦場の霧とも呼ばれる乳製品。
串に刺していたはずが気づいたら無い。捜索しているうちに油が白く濁り、泡立ってくる。早めに食おう。
串カツのソースの作り方
ソースのレシピは最も簡単なのは、ウスターソースを深い器にぶち撒けて、ケチャップを足していく。少し甘みが出たらオッケー。
もうちょっと色々混ぜて作りたい人は下の通り混ぜるだけ。
- ウスターソース - 100cc
- 砂糖、みりん - 小さじ1
- トンカツソース - 小さじ1
- ケチャップ - 小さじ1
串カツ用フライヤーの選択
フライヤーの選び方は重要。ちなみにノンフライヤーなんて論外。
串カツは油を食うためにやるんやで?
ツインバード EP-4694PW

至ってシンプルなコンパクトで丸いフライヤーで、どこから串を入れても沈むことがない。Simple is the Bestなフライヤー。
油の分量もラインが引いてあるからわかりやすい。温度もドーナツから唐揚げまで柔軟に対応できる。

5,6人くらいで囲んだとしても、丸い形状のため全方位から串を受け入れることができる。
ミニトマトのような爆発物も、フタを被せることでかんたんに対処できる。
コンセントもマグネット式のセーフティー構造で子供が引っ掛けても安全。
串カツ専用機としては一番おすすめ。
山善 YAC-M121
ツインバードのフライヤーでは収まらない人数を見込んで購入したが、とんだ期待はずれ。
何が期待外れかというとこの串カツ専用の柵。

写真の通り固定できない。すげえズレる。
固定できるように改造すればいいかも知れないが、串カツは常に初心者も参加する競技なので、どんな入れ方をしても串が沈まないことが重要なのだ。
最終的に、バスケットを使ってあげることになった。

これが便利なのは、本体から浮かせたままで固定できることで、みんなが串を投げ込み終わったら沈める。
出来上がった頃にまとめて上げる。これだと串が沈むという問題が解消される。
しかし奉行が必要になる。これでは串カツの自由な創作性が失われてしまう。

このフタが油受けになるのは便利。
というか備品が色々ついてて便利。
串カツ専用機っていうか、気軽に揚げ物ができるフライヤーとして活躍の場があるだろう。
まとめ
串カツはうまい、家で作って食え。