引き続き、取り付けと調整について解説していこう。
色々あるけど「迷うならこれにしとけ」って情報を盛り込んで説明していく。
なおこの記事では、僕のイチオシであり、価格も200円ほどで買える、スガツネ工業(LAMP)のオリンピア360の使用を前提に説明する。
わからない項目があれば前回の記事で解説しているはずなので見て欲しい。
Contents
扉と側板(がわいた)に適した厚みと素材
ホームセンターにありそうな素材で書いていく。
扉に最適な厚みと素材
扉はφ35で深さ11mm以上掘り込む必要があるのでゆとりをもった厚みが必要になる。
ゆとりを持った最適な厚みとは18mmだ。(スペック上は15〜20mm、設定で21,22mmまで可能)
もう少し言うと17〜20mmの範囲に収めるとよい。
- パインなどの集成材 - 18mm or 20mm
- 各種ランバーコア材 - 18mm
- その他合板 - 18mm
15や16mmをお勧めしない理由は下の写真を見て欲しい。

穴を開けるボアビットの先端が4mm弱飛び出ているために、15mmの板に11mm掘ると、この先端がオモテに飛び出す可能性がある。
これはボアビットにもよると思うけど大体こうなので気をつけよう。
側板(がわいた)に最適な厚みと素材
扉よりも自由度は高いいがこちらも18mmがちょうどいいと思う。
スライド丁番の扉は連続してずらっとつける事が多いと思う。
詳しくは下の図を見て欲しい。


図のように18mmの側板だと、どんな場合もピッタリ納める事ができる。
21や24mmの側板を端っこに使うと、かぶせきる事ができない。
あと、前回の記事で説明したが、かぶせ蝶番は取り付けてからも調整ネジを回せば、短い方に調整が効く。
なので上の図であれば、19mmかぶせを買って、1mm短く調整すれば18mmかぶせになる。
というわけで最適な材料は扉とほぼ一緒。
- パインなどの集成材 - 18mm or 20mm
- 各種ランバーコア材 - 18mm
- その他合板 - 18mm
いざ取り付ける方法
正直にいうと普通の丁番より簡単。
まず「オリンピア360」は9mmかぶせ・14mmかぶせ・19mmかぶせ・インセットの4種類がある。
かぶせについてわからない人は前回の記事参照。
扉側の加工と取り付け
扉側にはこれを取り付ける。
今回使うのは9mmかぶせ丁番だけど、14mmも19mmも同様。インセット丁番は扉側の加工に限って同様だ。

これの取り付けにはφ35mmの穴を開ける必要があるので、下のように墨付けする。

難しいことは何もない。端から5mm離したところにφ35mmの穴を開ける。
なので端から22.5mmの位置に印をつける。
前回記事でも書いたがφ35のボアビット、この形を一つ持っておこう。
インパクト用の6角軸を買う事。間違えるなよ。

加工するとこんなふうに穴が開くはず。
深さには11mmとされているが、深い分には問題ない。
いちいち測ったりはしない。下の写真のようにスライド丁番本体をはめてみて、深さが足りてるか確かめよう。

あとは下の写真のようにサシガネなどをあてがって、直角にしてビス留めをするだけ。

ビス留めする穴のセンターにはキリか何かで穴を開けておくと正確に留まる。

二つ取り付けるとこんな感じだ。

ものすごい簡単だ。
側板の加工と取り付け
かぶせ蝶番は19mm・14mm・9mmともに下の方法で取り付けできるが、インセット丁番は下のやり方では取り付けできない。寸法が少し違う。
インセットについては手元にある時に改めて書きたい。ごめんね。でも自分で考えてみても付けれると思うよ。
というわけで説明を続けたい。
側板にはこれを取り付ける。

こっちの方がちょっとめんどい。一通り説明するが、後で超簡単な裏技を紹介する。
一応、下の写真通りに墨付けして、取り付ければ問題はない。


こんな感じ。

これで完成。あとは扉を取り付けるだけだ。
簡単な取り付けの方法

こういう取り付けジグが100円で売ってる。
これは角に合わせるだけで座金の位置を決めてくれる優れもの。
上のように測っても取り付けできるが、100円だったら絶対これ買った方が楽だと思うの。
他の商品と一緒に並んでるけどクリックして一番下。
扉の脱着方法
取り付け方法は下のGIF参照。
差し込んでパチンって感じ。ワンタッチ。

取り外しは下のように後ろのレバーを引くと外れる。

ちゃんとついていれば下のように動くはず。

こちらは9mmかぶせ。そのままの設定で9mmかぶっているが、調整によってかぶせ量を5mmまで少なくできる。
スライド丁番の調整方法
ほとんどのスライド丁番にはなんらかの調整機能が付いている。
もともと家にある家具の扉の建て付けが悪い時とかも参考にして欲しい。
もちろんDIYで新しく作った時も最初にこの調整を行う。
下のGIFは、「LAMPオリンピア360」の3つの調整方向を撮影したものだ。

↑かぶせ量の調整

↑上下の調整

↑前後の調整
このように全方位に調整が効くので360という名前が付いているんだと思う。
そしてこの調整機構は、他のスライド丁番にもいくつか備わっている。
建て付けが悪い場合などは、適当にこの辺りのネジを回してみるとなんとかなる事が多い。
IKEAの家具とかでも調整できるのでやってみよう。
インパクトではなくプラスドライバーを使うように。
DIYで自作する際は、隙間を全て1mm程度で設計すると良い。
オリンピア360の調整機構を持ってすればなんとでもなる。
もっとも安い販売店
絶対、楽天の金森金物店で買うのをお勧めする、税込1セット200円前後。ここより安いところを見つけたら教えてくれ。そっちで買う。