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【DIY】引き出しや扉の手掛けの加工をした【トリマー】

2021年5月25日

手掛け、手がかり、引き手と呼び方はたくさんあるが、要するに引き出しや扉を開けたりする時に手を引っ掛ける部分のこと。

今回は取ってなどの出っ張りを作らずに、シンプルな彫り込みの手掛けが作りたかった。

なので一般的にどうやって加工してるのか結構調べたんだけど、僕がやりたいと思ってる形状についてあまり情報が出てこなかった。

どんな形状かというとこんな感じ。

手掛け、手がかり、引き手加工

で、この写真だと奥の方の形状が形状がわかりにくいんだけど、真ん中で切ると下のような感じになる。

手掛け、手がかり図面

この加工をトリマーでやろうとしたところ、考えれば考えるほど思ったより手間がかかるという結論に至って、なんとか楽に作れないかと考えてやってみた。

結局ジグさえ作ってしまえば結構上手くいったので紹介しようと思う。

使ったビット

まず使ったビットは下の2つ。今回の作業のために新調した。

作業効率を考えて、6.35mmのコレットチャック用で統一してある。

6.35mmのコレットチャックは海外ビットによくあるサイズで、一般のトリマーには付属してない別売り品。なので持ってない場合は新たに買う必要がある。

海外ビットは特殊なビットが安価に揃うので、ぜひ持っておこう。

こっちの方はベアリング付きのストレートビットで、直径が19.05mm(3/4インチ)ある。

トリマーで広い面積を削る時、側面はキレイに仕上がっても、底に何度も刃をあてるとどうしても段差ができてしまう。今回は加工の幅が15mmだったので、15mm以上のビットであれば一発で底が掘れる。なのでこいつをチョイスした。

こいつは横ミゾビットと呼ばれるものの亜種で、横ミゾがR(曲面)に掘れる。まさに手を掛けるところを掘るために買ったんだけど、実際にはよくあるU字ビットを木口からあてても掘れる。

ただ、木口からあてて掘ると当然不安定になるので、安定させるために色々考えなきゃいけないし、失敗のリスクも高い。

なので元から安定感がダンチな横ミゾビットを採用した。

Rの横ミゾビットは初めて見たし、色々調べてみたけどこれしか見つからなかった。セット品だけど使うのはオス側だけ。

作ったジグ

トリマーの加工には、型として使うジグ製作がつきもの。

こちらはベアリング付きストレートビットで一次加工を行うためのもの。

オモテ

ウラ

加工面にこんな風に取り付けて使う。

ベアリングがガイドのラインを沿っていくため、加工寸法も同様の寸法。15mmの幅で160mmの長さの台形の彫り込みが作れる。

加工が完了するとこんな感じになる。深さは12mm程度がベストだと思った。

もちろん数回に分けて加工するんだけど、ジワジワ掘っていって11mmほど削ったら最後の1mmを一発で加工すると綺麗な底ができる。

この状態だとまだ手が掛かるところがないので、横溝ビットで加工していく。

しかし動かすエリアを決めておかないとエラいことになってしまう。位置出しジグとしてこんなものを用意した。

こんな感じで、印をつけて、指定幅にカットしただけの板だ。

で、マスキングするとこうなる。

そしてマスキングの位置から加工を始め、同じくマスキングの位置で加工を終了すれば、奥だけが掘れるという計算だ。計算がめんどくさければ端材で加工して試すのが確実。

加工はこんな感じで進めていく。

このベアリングがついてるガイドは本体に標準で付属だったけど、DIYモデルのトリマーにはついてないと思う。

このトリマはマキタのRT50DZというやつで、レビュー記事も書いてるので参考されたし。

あと、このビットは直径38mmとかなりデカイ。直径がデカいビットは外周の速度がめちゃくちゃ速くなる。恐ろしい。

なので回転速度を落として使用したいところだけど、やはりDIYモデルのトリマーはおバカさんなので3万回転でぶん回すしか能がない。

その点、RT50DZは速度調整もできるのがGOODなところだ。

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奥行きは15mm掘った奥にさらに3.5mmほど深く手掛け部分を掘るように設定した。

ビットの高さは6.35mmだけど、図のように2回に分けて加工することで、8mm程度の手掛かり部を作ることができる。どれも厳密ではない。

仕上がった加工面はこんな感じ。手掛けの溝もちょうどいい位置におさまってる。

完成写真

こんな感じで引き出しの前板と、扉の手掛けとして使用した。

収納手掛け完成
収納手掛け完成

この面は一枚のラワンランバーコアで作っている。なので木目を最大限に活かすためにも、凹凸を無くしたなるべくフラットな面を作りたいというのが今回のコンセプトだった。

このような掘り込みの手掛けは本来無垢材に施すような加工なんだけど、さすがにこの面積の平面を無垢材で用意しようとするととんでもない金額になる。

なので妥協としてのランバーコアだったけど結構気に入ってる。

この前板を綺麗に取り付ける方法も下にまとめてある。

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