電動工具 考え方

【後悔しないために】主要工具の買ってよかったこと悪かったこと

木工DIYをやる上で主要電動工具と言えるのはインパクト、丸ノコ、トリマといったところだと思うけど、どれも使用頻度がめっちゃ高く、用途によって選択肢も変わってくるので「これが一番」とか絶対言えない。

というわけで自分が今までどんな道具を使い、どんな問題に直面して、今の道具に行き着いたのかそして今も後悔してることなどをまとめていく。

初心者向けというより、DIYを長いことやっていくであろう人に向けての長い目で見ての道具のお話。

インパクト

自分がメインで使ってるものはマキタ18VのTD171と14.4VのTD136D。

今まで

初めて買った電動工具はインパクトではないけどやはりネジ締め系の道具で、ホームセンターコーナンオリジナルの非力なニカドバッテリーのドリルドライバーだった。

それがおそらく2010年あたりのこと。

初めての用途はニトリで買った木製ブラインドの取り付けだったか、無印で買ったデスクの組み立てかで、当時はアパート暮らしの20代の若者で場所も金なく、木工や内装的な用途で使う機会はほとんど無く年に1回使うかどうかってとこだった。

それから数年たった2014年、賃貸マンションのリフォームを一部DIYでやらせてもらえる機会があって、その時に初めてインパクトと呼ばれるものを買った、それがマキタ14.4VのTD136D。

マキタ14.4VのフラッグシップラインはTD16から始まり今で言うとTD162Dが最新になる。TD13シリーズは高性能ベーシックタイプに当たるもので現行はTD138D

ハイエンドではなくともDIYモデルに比べて力の微妙なコントロールは抜群、パワーは十分、ヘッドも圧倒的に短い。

全く使わないスピード調整機能もついてる。

正直言って何一つ不便はなかった、でも2019年12月、次に購入したのがバリバリのハイエンドマキタ18VのTD171D。(現行はTD173D

これを買うまでバッテリ工具は14.4Vのインパクトだけだったので、マキタ18Vバッテリを2個手に入れ、そちらに移行するために買ったとも言える。

ヘッドも短くなり、ライトも2灯に改善され、全く使わない(使いこなせない)モードがいくつか搭載された。

残念なことにバッテリ容量の差を除外しても少しだけ重くなった。

現状と考察

結局今一番使っているのは14.4VのTD136。

2つの原因があって、1つは単純にTD136の方が使いやすいということ。

ほんの僅かに持った感覚が軽い、バランスが良い、そう感じる。18Vの方もかなり使い込んだけどこの感覚の差は拭い切れない。

もう1つの原因は18Vバッテリを使う工具が増えた点。

今パチモノ含めて4つの18Vバッテリを持ってるけど、それでも取り合いになる。

でも14.4Vのバッテリはインパクト専用、だから常にスタンバイしているのはTD136ちゃんだけ。171くんを使おうとしてもバッテリがついてないことが多い


とはいえ18Vインパクトが役に立っていないわけではない、トルクはTD171の方が強いため、作業スピードはこちらの方が早くなる。

大量にネジを締める作業をするなら18V、さらに36Vのインパクトに軍配があがるはず、ヘビーデューティーな現場作業をするなら力こそパワー。

そもそもハイエンドインパクトはハードな現場需要に応える形で開発されていて、自分みたいに家具や小物を作って満足してるタイプのDIYerの需要に応えるものではない。

ヘッドの長さももちろん短い。

年々数ミリ短くなっていってるけどこれがどこまで役に立つかは不明。

まとめ

自分の環境下でインパクトに求めるのはこうだ

  • バッテリ容量を捨てても軽いこと
  • バッテリは共用不要
  • 最低限のパワー(14.4Vくらい)
  • 微細なコントロールができる

TD136Dはこの点で高価なTD171Dより優れている。

インパクトにおいてはハイエンドモデルが最良の選択とは限らないというのが自分の考え。

そういう意味で自分のインパクト選びはTD136Dが終着点だったと思う。人によってはペン型だったりもするかもしれない。


で、それがもし今壊れたらどうするかというと、1万ちょっとのTD138を買う。バッテリが残っているので。

バッテリを考えなければハイコーキのこれを買ってみたいかな。

丸ノコ

今メインでつかて散るのはマキタ18VのHS631DZS。ザ・スタンダードって感じ。

今まで

自分が初めて買った丸ノコはリョービW-1900

デカくて重くて誰にもお勧めしない。

なぜこれを買ったかというと刃径が190mmとデカく、何でも切れると思ったから。

結果的には上記の通りなんだけど、なんせこの丸ノコしか使ったことがなかったので、デカくて重くて使いにくいと気づくまでかなり時間がかかった。

そして気づいたあとに買ったのがハイコーキFC5MA。

こいつは刃径が145mmと小ぶりで軽量、ベースも精度が出やすいアルミ製と、失敗を生かしたチョイスとなっていてメチャクチャ使いやすかった。重さは3.3kgから2.2kgに減量。

当時、そこそこ本格的な製作物を作り始めた時期で、テーブルソーもスライドもなかった中で、コイツと一緒にあらゆる精密加工にチャレンジしてきた。

ちなみに普段お勧めしてるのはこいつの165mmの新型。

残念ながら145mmはマイノリティなので更新されていない。


そして2021年2月に新調したのがマキタ18VのHS631DZ

借り物やお下がりのテーブルソーやスライドマルノコが使えるようになった頃、求めたのは携帯性と集塵能力だけど、145mmから165mmになったので、重さも2.2から3.0kgに逆戻り。

初めて持った感覚は「デカくて重い」だったけど、バッテリ式の利便性は圧倒的すぎて使用率は100%コイツ。

現状と考察

HS631DZはバッテリタイプとして、ハイエンドモデルとして抜群の活躍をしてくれている。

テーブルソーとスライドマルノコを常備している今、細かいパーツの切り出しをコイツでやることはないけど、それなりの大きさの板材を正確にカットする時にはハイエンドならではの調整機構は非常に役に立っていて、電子制御のため安全性も高い。

18Vバッテリはパワーにおいては100V電源の工具と同等程度は実現されているとされていて、力不足を感じたこともない。

こう書くと完璧超人みたいだけど、インパクトの項目のように終着点に至ったとは感じていない。

というのは、スタンダードである165mmはやっぱりデカいという点と、集塵が甘い、という点。

その点で、防じん丸ノコであるKS513DZが理想系だったかもしれないと思ってる。

集塵効率は集塵機接続をしなくても80%と圧倒的に高く、HS631DZは集塵しても半分ちょいってとこなので圧倒的に違う。

HSよりも少し高いこと、125mmの刃は小さすぎるんじゃないかと思ったので買わなかったんだけど、集塵機を接続せず自在に運用できるなら、やっぱりこっちにしとけばよかったと改めて思う。

125mmの刃に関しては、切り込みの深さというよりも直進安定性が下がると思ってたんだけど、ハイコーキのC3605DAを少し使わせてもらってからは十分だと思った。そもそも切り込み深さも47mmいける。

こんなことを改めて調べながらまとめていると後悔してくる。いい加減にしろ。

まとめ

自分の環境下で丸ノコに求めるのはこうだ

  • 18V程度のパワー
  • コンパクトさ(145mm以下)
  • 集塵性能

これは結構長いこと使ってこなければ行きつかなかった結論なので、今ベストでないのはしょうがない。

トリマ

自分の木工遊びの最良の友であり、なんでも解決してくれるのがトリマー、メインで使ってるのはマキタ18VのRT50DZ

今まで

トリマーを初めて買った時期は覚えていないけど、製作物の痕跡から2015年くらいだと思われる。

機種は旧リョービ、現京セラのTR-51で、ホームセンターにあったから買ったというだけの原始的なトリマー。

多くのDIYerがそうであるように、当時は自分もトリマという工具について全く理解がなく、なんか面取りとか溝が掘れる工具であまり出番がないという認識だった。

進行方向と回転方向も使いながら失敗して覚えた。めっちゃ危ない。

TR-51のアクリルプレートが割れてもそのまま使っていたところ、分けあってリョービTRE-40をもらったんだけど、これもソフトスタートするだけの原始的なトリマーなので人にお勧めする気は一切ない。

ビギナーにおすすめできるのは今も昔もMTR-42で、ハイエンドを求める人はバッテリタイプじゃないかな。

MTRの良さは下の記事でまとめてあるから読んで。

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その後TRE-40を使いながらトリマーにいろんな可能性を感じ始めてきた頃、欲しくなった機能がスピード調整と、バッテリ方式。

コロナでド暇な2020年6月、倣い加工の原理を理解した頃にマキタ18VのRT50DZを買った。

初めて使った時の衝撃は、回転数を落とすことでの静音性だったと思う。

減速によりいろんな状況下で焦がさずに削ることが可能になり、爆音から解放されて恐怖感も減った。スピードを落としすぎると加工面が荒れやすいことも学んだ。

バッテリタイプによる取り回しの向上は丸ノコと共に決してAC機には戻れない。

現状と考察

その後ハイコーキからも36VのM3608DAがでて、細かい性能向上で間違いなくRT50DZを上回っているんだけど、そちらに買い替えるほどではないと思えるくらいには十分な完成度の機種だと思う。

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このハイエンド2者に望まれる改善点としては深さの調整機能がある。

マキタもハイコーキもラックピニオンで昇降するシステムが採用されているけど、これは正直めっちゃザルな調整しかできないので微調整は不可。

MTR-42含むDeWALTの眷属では昔から本体のスパイラルで高さを調整する独自の微調整機能が搭載されていてこれも優秀。

最近では台形ネジを回して昇降調整するものが海外からちょいちょい出てきていて、今後の主流になっていくと思われる。

トリマーって高いものじゃないし海外配送可能だから、ミルウォーキーとかリッジあたりの買おうかなと思ったりもしたけど、無理して手に入れたいほどではないかな。

2030年ごろにはマキタかハイコーキあたりから登場すると思うのでそれまで多分待つ。

まとめ

というわけで自分の環境下でトリマに求めるのはこうだ。

  • 逆さにおける
  • コレットロックがある
  • スピード調整できる
  • バッテリタイプ

上の2つはMTR-42にも当てはまる。

でも全部当てはまるのはマキタとハイコーキのハイエンドだけなんだよね。

現場でほとんど使われないトリマは更新頻度が遅いのです。

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