オススメ ボンド接着剤

【広く浅く知るボンド】DIYで役に立ついろんなボンド・接着剤

2023年5月18日

まず知って役に立つのは、どんな種類のどんな用途のボンドが存在するかを幅広く捉えることだと思う。

「そういえばこんなものがあったな」と少しでも聞きかじっておけば選択肢に入れることができるけど、知らなければ調べることもできない。

ジャンルの深掘りはいざ使う時にやればいい。

というわけでDIYで使う機会がありそうないろんなボンドを紹介してみる。

木工用 タイトボンド・白ボンドなど

木と木を接着するのに最適な水性ボンド。

種類はたくさんあるけど、もしも将来にわたって一種類の木工用ボンドしか使えないとしたら、自分は間違いなくタイトボンド3 Ultimateを選ぶ。

市販最強のボンドと言い切ってもそこまで反論の声は聞こえてこないと思う。それほど優れたボンド。

高額だけどそんなすぐ無くならんから安心しろ。2000円弱の450mlボトルで半年から1年、それ以上持つとすれば問題にならないと思う。(期限は2年)

後で紹介する「白ボンド」と棲み分けしていくと便利。

一体なにが最強なのか?

硬化が早く初期接着力が高い

耐水耐候性があり屋外でも
水回りでも使える

米国FDAの承認を受けており食器にも使える

クローズドタイムは20-25分とシリーズ最長で位置決めに時間がかけれる


木材に近い硬度で研磨切削が可能

最強の接着強度4000psi(白ボンド1450psi以上)


低温に強い 8.3度以上

強度に関してはオーバーキルだけど、その強度がさまざまな環境下で低下せずに発揮されるというのが最大の強みで、万能性を生み出している。

この記事ではスペック詳細まで追わないけど、木工用ボンドは全部これでOK。


だけどこいつの消費速度を緩やかにするためにも自分はコニシの木工用ボンド、いわゆる白ボンドを併用している。

接着強度はコニシの接着読本という資料によると、圧縮せん断試験法で10N/mm2(1450psi)以上(JIS基準クリア)とされている。

タイトボンド3の4000psiと比較すれば弱くみえるけど、1cm角の塗布で102キロ以上は持つという計算になる

タイト3の1/5程度のコストで十分な接着強度を持った、コスパのいいボンドだと思う。

ただし水や紫外線に弱く、環境次第で強度が下がること、乾燥が遅くて乾燥後もブヨブヨしてて研磨などはできないというのが弱点。

つまり、この弱点が全く問題にならないシーンでは全部こいつでよい。

とくに広い面で接着する時、ローラーなんかで伸ばす時には乾燥が遅めのこいつの方が向いてると思う

タイトボンドに関しては1、2、3他いろんなシリーズがあるけど白ボンドと二刀流するなら利き手はやっぱり3 ultimateだと思う。容量は115mlが使いやすいけど、450mlがコスパ良し。

自分は作業スピードを上げたい時に硬化の早い青の2を使ったりするんだけど、こいつはあまり使われなくなってきてるみたいで、スピードを上げたい時は多用途、高粘度のクイック&シックっていうタイプの方が主流っぽい。(クローズ10-15分、強度3000psi)

ベンチに控えてほしいのはやっぱり白ボンド。品番が違うのに中身が同じというのはコニシあるあるで、基本的に「木工用」と「木工用速乾」の2種類。黄色と白の配色もミスリードの要因になってそう。

基本的に大面積の時に使うことが多いので500mlをお勧めしたい。3kg缶も場合によっては使うかもね。

タイトボンドに関してはスペックを並べ立てて後日専用記事を作るかもしれない。

【追記】スペックからオープンタイムの考えまで持論を展開したので見てほしい。

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2剤エポキシ

あまり知られていないかもしれないけど超便利なのがこのタイプ。

金属、木材、石材なんでも接着、特に木材+金属の接着には一番信頼している。

一般的なボンドは「乾いて固まる」ってイメージだと思うけど、こちらは2剤の「化学反応で固まる」というタイプなで指定された時間で硬化が始まる。

その特性から、硬化の過程で肉痩せすることがほとんどなく、密封された内側でも表面と同じ速度で固まるので、肉盛りして整形したり、隙間に充填して使といった他のボンドにできないことができる

硬化後は柔らかめだけどちゃんと固形のプラスチックって感じ。


アマゾンあるあるで樹脂パーツが買った瞬間から折れてる事とかあると思うけど、例えばこれは瞬間接着剤でピンポイント接着した後に、周囲を2剤エポキシで肉盛りして強化したもの。

見た目はキモいけど耐衝撃性もあってめっちゃ強い。硬度が高すぎる瞬間より多分強い。
ただし難接着プラスチックであるPPやPEは接着できないので注意。

他にも研磨、鉋がけもしやすいので、しくじったところの穴埋めや、盤面の平面確保のための肉盛りとか色々使える。

有名どころでコニシのクイック5、クイック30、クイックメンダーとか色々あるけど、肉盛りしやすいのは粘度が高くて垂れにくいクイックメンダー。(数字は硬化開始時間)

白と黒の2剤を混ぜるため、初めての人でも混ざり具合がわかりやすく、硬化開始も5分と使いやすい。

対してクイック5などはやや粘度が低いので隙間に回り込ませて充填しやすいといった利点がある。色は木工用ボンドみたいな半透明で混ざってるかどうかはぱっと見わかりずらい。

他の接着剤にはできないことが色々できる。それが最大の利点。手元にあればいろんなシーンですごい便利。

多用途系(変性シリコン等)

なんでもくっつく多用途系、難接着のPPやPE以外はくっつく(つくのもある)

有名なのはコニシのウルトラ多用途SUとか、最近はゴリラとかかな。

2剤エポキシが柔らかいプラスチックっぽいのに対して、こっちはブヨブヨ弾性の残る感じなので、後で削ったりするのは不向きだけど、衝撃に対して柔軟な強度があり、ボンド全般が苦手な「はく離」「引き裂き」に対しても強度を発揮する。

それゆえに前者では不適なレザーや布などの接着にも向くウルトラに多用途な接着剤。


自分はビスを併用する木材+金属の面接着によく使う。

金属+金属の接着は湿度で硬化するという性質上、内側の硬化に問題が出る可能性もあるのでエポキシを使うのでそこまで出番はない。


このタイプは非常にバリエーションがあって自分も使いきれていないし、知識が足りていない部分も多い。ブヨブヨせずにガチッと固まるタイプもあるらしい。

最近買って活躍したのはくっつかないことで有名なポリエチレン(PE)、ポリプロピレンなどの難接着系材料をプライマー不要の一剤でくっつけるタイプ

まあ滅多に出番はないと思うけど、最近滑りを良くするためにPEをすごく使うので重宝している。

基本はやっぱりウルトラ多用途SUだと思う。あまりでかいのを買うと途中で硬化してしまうので小さめがお勧め。

瞬間接着剤

アロンアルファが代名詞的な存在だと思うけど、木を加工するならアルテコを知っていて損はない。

使い方や汎用性については自分もまだ勉強中なんだけど、まとめて4種類くらい買ったので後日専用の記事にしたい。

有名なのがスプレープライマーという硬化促進剤(アロンアルファにも使えるけどね)

これを片側の接着面に吹いておくか、接着剤に直吹きすることで超速硬化。さらに接着剤自体の白化防止効果もある。

具体的な使用例としては、端材に端材を貼り合わせてワンポイントのガイドジグなんかを作るとき、この作業は切り出しと組み合わせまで3分でできるにもかかわらず、ボンド硬化で30分以上待つとかクソ面倒くさいことになることが多い。

その待ち時間をゼロに近づけることができるのが一つ。


他にも、木口同士の接着においてはボンドが乾燥を待たずに道管に吸い込まれてしまうため、非常に強度が低くなりがちだけど、そんな時も超速硬化でしっかり接着面にとどまって硬化してくれるというのはメーカーの弁。

額縁作りでカンザシを入れる時などは「本体の接着→カンザシ止め」と乾き待ちが2工程になるけど、本体の木口接着は瞬間接着剤に任せて待ち時間を1つカット、強度を担保するかんざしをタイトボンドなどで行うようにすると非常に効率が良い。



他にも補修や充填にも使える。

例えば白ボンドと木粉を練り合わせて、補修箇所に詰める手法は有名だけど、待ち時間は少なく見積もって1日。

アルテコにはそれを瞬時にフィニッシュさせる専用ボンドがある。

木粉を詰め込む→接着剤を垂らす→スプレープライマー→即時硬化。

これは最強。

一般に瞬間接着剤系は木材と比較して硬度が高すぎてその後の研磨がうまくいかないことが多いけど、アルテコは木材用に硬度を調整した2種類のバリエーションがある。

これは後日検証したい。

というわけで自分が使用したことがあるのはプライマー併用を前提とした遅硬化タイプのG01。

これは木材に特化したものではないけどジェルで染み込みにくく木口に強いかも。ただ一瞬でなくなった。10gは少ない。


木材、多孔質材用途には品番にWのついたもので粘度別で5種類くらいあるんだけど1本単位で入手しやすいのは2種類。

自身で使ったことはないけど、粘度の目安を添えて紹介しておく。

まず粘度150mPa•s サラダ油級のW1。

次に粘度1700mPa•s ハチミツ級のW2。

次に硬度が木材並みに調整された補修充填用で、これは硬度で2種類。

どちらも買ったので後日どんな感じか紹介する。

まず柔らかめ

次に固め

実際木材用のラインナップ他にもあるんだけど数多すぎてわからん。

ネジロック(緩みどめボンド)

ネジを緩まなくするボンド。

なんやかんやジグを作るようになるとボルトナットは良く使うようになるし、振動で緩んで困るシーンなんかがしばしばある。

そんな時にあると便利なのがこいつ。

嫌気性という酸素をシャットアウトした状態で硬化するタイプなので、ボルトの中腹にナットを1つ固定するみたいな使い方はNG。

ある程度トルクをかけてやれば密着してガッチリ固まるので、普通に締め込むところなら問題なく固まる。

接着強度は低強度から永久固定まで色々あって、それぞれ脱出トルクというのが設定されているけど永久固定タイプはマジで取れなくなる。

組み合わせパーツとして永久に外れんでほしい時には永久固定タイプ。

ごく稀に外すことがある時、バイクや車なんかの緩みどめには中強度タイプなど。

ゴム系速乾ボンド

接着面が広範囲な板ものの張り合わせ、木でも鉄でもメラミンでもなんでもくっつくほんと便利なボンド。

強みはとにかく「即時接着」

木口なんか細長い面に化粧材を貼り付けるのにもマジで便利、クランプをかけられない時の切り札。

なんだけど、間違った使い方をされてるボンドナンバーワンかも。

このタイプのボンド、いわゆる「ゴムのり」はちょっと特殊で、オープンタイムを順守しないとマジで上手く引っ付かない。

超粘着質なので伸ばし方にもコツがあるんだけど分かれば簡単だし、詳しいことは別の記事にまとめてるので、敬遠せずに是非やってみてほしい。

速乾ボンド(Gボンド)の使い方・メラミン化粧板、突き板などの貼り方

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はみ出しは厄介だけどシンナーで拭き取ればなんとかなる。手についた時の怒りは半端じゃない。

自分は最近ハマってるファニチャーリノリウムなんかの貼り付けもこれでやっている。(本当は最適ではないと思うけど)

プロは化粧板にはアイカとか使いがちだけど、木工や内装系のDIYで一番お世話になる基本形は柔めのG10系かな。

木口などの狭い面ならブッチギリでチューブが使いやすい。

G17系は中身が少し違っていて、少し張り合わせがシビアになるけど、スプレータイプがあって便利。

スプレーのり

有機的な曲線をカットする時型紙は必要、できればCADで書いたものを印刷してペタッと貼れば同じものが量産できる。

穴あけの位置が多い時なんかも印刷して貼る方が手動で測るより大体正確。

その時無双の活躍するのが3Mのスプレーノリ。

使い方は説明するまでもない。吹いて貼るだけ。

上にあげた用途なら選択肢は2種類だ。

剥がす前提の場合は55。

ジグなんかで張りっぱなしでOKって時は77だ。

ボンドまとめ

ボンドは突き詰めれば化学的な要素が多く、自分もまったく理解が及んでいないんだけど、実践して失敗することも知識を収集することと同じくらい大事だと思う。

まずは幅広く浅い知識を得て選択肢を増やし、実践して深掘りしていくと理解が深まっていくと思う。

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